平屋と二階建ての中間プランhutスタイル
平屋が良くても、土地や予算の制約で平屋に出来ない場合の解決方法がもう一つ。
2階部分の天井を低くして、屋根なりの部分を作っています。
アルプスの少女ハイジの家のイメージです。
山小屋風と言うと、ハイジの家にイメージが寄ってしまうので、
“hutスタイル”と呼ぶことにします。
先日、埼玉の建築会社仲間が、
hutスタイルの家を上手に提案していました。
それがこちら 木の平屋です。
吉田建設さんの事例はこちら
アメックスでも、hutスタイルのAMAREという企画住宅を取り扱っています。
https://www.casa-amare.jp/works/detail/41/
こちらも同様に2Fを低くしています。
私が積極的に提案していなかったせいか、
それほど引き合いがありませんでした。
しかし平屋の変化球と考えれば、
一部二階建ての平屋と同様に、いい選択肢になると思います。
とはいえ、注意点が3つあります。
1.屋根をどちらに向けるか
ハイジの家は、屋根が東西を向いているようにみえます。
しかしカーボンニュートラルの時代には南北に屋根をかけ、
太陽熱、太陽光などの再エネ設備を屋根の南面に設置できるようにするのが基本です。
2.2Fの光をどこから採るか
南北に屋根をかけると、hutスタイルの家は南北面に窓が設置できないので、
必然的に東西に窓を設置することになります。
しかし、真夏に朝日と西日で室内を炙ることになります。
アメックスでhutスタイルの家を建てる場合、
東西面の窓は日射を通しにくいガラストリプルガラスを標準にします。
吉田建設さんは、北側の屋根を切り落とし、
北面に窓が設置できるようにしていました。面白いですね。
吉田建設の木の家
トップライトを設置するという方法もあります。
しかし、アメックスの屋根断熱はウレタン30㎝です。
最高性能のトップライトを使っても、
アメックス屋根断熱の断熱性能には遠く及びません。
夏は高い位置からの日差しが入り、
冬は冷気が落ちて来るので、
ベッドの配置など気を使う必要があります。
3.屋根の断熱と気密の重要性
何回か紹介していますが、
居住空間に天井が近くなるので、屋根の断熱強化は必須です。
気密が悪いと、屋根の隙間から冷気がこぼれ落ちてきます。
屋根と居住空間が近ければ、冷気をより感じやすく不快です。
屋根の断熱のことばかり書いていますが、
もちろん、壁も床の断熱も重要ですし、玄関ドアの断熱性能も重要です。
また、冷気の侵入は結露をおこすので、要注意です。
断熱性能と気密性能はセットにするのが大切ですが、
これはまた改めて説明します。