こたつを新しい家で使いますか?
今回はこたつを新しい家に持っていきたという相談を受けました。
さて、どうしましょうか。
今回は次の3つを知っていただき、
このお客様にはどうするか考えてもらうことにしました。
1. こたつ離れの理由
2. 私がこたつに思うこと
3. こたつを使うなら
1.こたつ離れの理由
こたつが使われなくなった理由について
2019年に朝日新聞が読者アンケートを行っています。
「2019/1/17朝日新聞degitalより」
https://digital.asahi.com/articles/photo/AS20190117001203.html
それによると、
1.他の暖房器具で十分
2.入ると動けなくなってしまう
3.こたつを置く場所がない
4.部屋を占有する
という順番になっています。
3.の置き場所がないのと、
4.の部屋を占有するは、
同じことを指しているように思います。足すと1番になります。
ソファーを置くのが当たり前になり、
ソファーとこたつの両方は置くスペースがないことが最も影響しているのでしょう。
2.私がこたつに思うこと
こたつは省エネ暖房器具としてとても優秀です。
私もこどもの頃とてもお世話になりました。
今でもこたつ暮らしをしている方を見ると、
こどもの頃に冷え切った足がとろけてゆくような感覚を思い出します。
しかし、高性能住宅を建てるようになった今、
こたつ依存は良くないと思います。
その理由は
① 寒い家で使うとヒートショックをおこす
② 姿勢が悪くなる です。
①は仕方ないかもしれません。
こたつは(寒い)家の中に建てた小さな高断熱住宅みたいなものです。
分厚い布団で断熱した小さな空間を、
小さなヒーター1台で暖めてくれます。
ただ、こたつから出ると寒い廊下、脱衣所、トイレが待っています。
ヒートショックはどうしても避けられません。
ヒートショックを避けるには、
家中18℃以上にするしかないのですが、
断熱気密が整っていない家でこれをやると、
とんでもない光熱費になってしまいます。
本来は、家から熱が逃げにくい
断熱気密リフォームをするべきです。
しかし、時間もお金もかかります。
こたつはヒートショックを承知の上で
暖かく過ごす快適な妥協の産物と考えた方が良いです。
②の姿勢が悪くなるのも問題です。
猫背にならざるを得ないこと、
それからテレビを見ようとすると、
正面以外は体をひねることになります。
長時間、バランスの悪い姿勢を取り続けるのは筋肉、
骨格に悪影響を及ぼします。
3.こたつを使うなら
私がこたつを使うなら、掘りごたつ一択です。
使わない時にはこたつ布団の収納に使い、
天板は床になるようにします。
これなら邪魔にならないし、
使っている時も猫背になりにくいです。
アメックスホームは床下空間がない蓄熱床暖房が標準仕様です。
掘りごたつのところには土間を打たないようにします。
どうしても特注になるので、
とても高い掘りごたつになりそうですが、
要望があれば喜んでやります。。
まとめ
こたつと石油ストーブの普及率は年々減ってきていました。
しかし、深夜電気の値段があがり、
オール電化の家の光熱費が1ヵ月10万円近くにはねあがりました。
そこで、2023年の1月は光熱費が安い
石油ストーブやこたつが飛ぶように売れたのです。
しかし、これから、断熱気密に配慮した、
リフォームや新築を建てられるのであれば、
こたつの前にまず、家中を18℃以上にできるようにすることが優先です。
その上でほりごたつを検討するのが良いでしょう。