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移住者が伝えたい伊那の魅力「水」シリーズ第一弾 酒蔵の泉

2025年11月10日

・醸造の歴史とともに。城下町の名水スポット「酒蔵の泉」(高遠町)

「長野の水はおいしい」
そんなイメージがあり、伊那市に移住した理由の一つに「水のおいしさ」がありました。
中央アルプスと南アルプス、二つのアルプスから流れる水を水源とする水道水。そのままでもおいしく飲めます。
参考:おいしイーナの水|伊那市

「地元の人たちが使っている、湧き水スポットはあるのだろうか?」
そんなことを思いながら過ごしていた、ある日。移住後に知り合った人から、高遠町にある旧酒蔵の水場のことを教えてもらいました。

・城下町の発展の中で、守られてきた泉

伊那市の東に位置し、城下町として発展してきた高遠町。
旧高遠城の城跡一帯には約1500本もの桜の木が植えられていて、「日本三大桜」の名所でもあります。

教えてもらった水場は、地酒「仙醸」の旧酒蔵。仙醸さんは、幕末の慶応2年(1866年)に高遠で創業した、約150年の歴史を誇る酒蔵です。

商店街を歩いていくと、旧酒蔵の入り口横に水場があります。
石碑には「水源 権現沢 酒蔵乃泉」と書かれていました。
高遠町内の酒や味噌などの醸造業者が、近くの権現沢から共同で水道を引き、醸造用水として利用していた歴史があるそうです。

・水を通じて地域の暮らしに触れる

この水道は「大宝(たいほう)水道」とも呼ばれていたそうで、名前には「宝」の文字。
水を大切にする文化が垣間見えたようでした。
参考:黒松 仙醸 (長野県 高遠)|信州伊那谷 西村酒店

水は冷たく、とてもまろやか。

「この水が、醸造にも使われてきたんだ」
これまで水を飲むときに、考えもしなかったことが頭の中に。
地域の産業や暮らしにも触れられたようで、なんだか背筋が伸びる心持ちになりました。

・日本家屋がずらり。商店街は観光にもおすすめ

水場は、誰でも無料で利用できるようになっています。
ただ、洗い場ではなく流し台のようなスペースもないので、マイボトルで持ち帰るくらいがちょうどいいかもしれません。

旧酒蔵の建物は、今は使われていませんが、高遠の伝統行事「だるま市」(4月)や観光客でにぎわう「高遠城址桜まつり」(4月)などのイベント時には開放。
見学や販売会などが行われているとのことです。

旧酒蔵のある商店街には、立派な門構えの日本家屋がずらり。
「まるで江戸時代」というのも納得で、歩いているだけでも楽しめます。
商店街には駐車場(無料、2時間まで)もあります。

春にかけて、ぜひ観光がてら高遠に足を運んでみてくださいね。

伊那市の他の湧き水スポットについては、また別の記事でご紹介します!

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