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探訪 電気もガスも買わずに快適な家

2023年4月1日

4月30日(日)伊那市で開催
「リフォームと建替」 を決断する4つの確認勉強会

主催:一般社団法人はなきりん

私の知人が講師をするのですが、
きっと参考になります。ぜひ参加してみて下さい。
https://hanakirin.or.jp/event-t/20230430614

それでは本題です。

電気もガスを買わなくても快適な住まい

山梨県北杜市に電気を全く買わず、
プロパンガスも都市ガスも灯油も使わずに
快適に暮らせる家が見せてもらえるチャンスがあったので体感してきました。

この家は朝日新聞の記者、
斎藤健一郎さんが築40年の中古住宅を
超高性能化にリノベした住宅で八ヶ岳エコハウス
「ほくほく」といいます。

昨年の日本エコハウス大賞でも
NEXT創エネの家賞という賞をとっています。

朝日新聞やアエラの購読者であれば
何度も記事になっているので、
ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

行ってきたのは2月9日!あの積雪前夜です。
外気温は5℃を下回るぐらいで
しびれるほどではないものの、寒い夜でした。

ドアを開けると
薪ストーブのほんのり香ばしさと暖かさが広がりました。

私は床暖房に慣れているので、
床表面が21~22℃なので少し物足りない感じもしましたが、
床が無垢杉板30㎜のせいか冷たいというほどではありません。

足を薪ストーブの方に伸ばしてみると床暖房のような感じになり、
炎を眺めながらハイボールの蓋を開けたら、
心地よさに飲まずに寝てしまいました。
高性能な家に薪ストーブという選択肢もありですね。

↓↓4/23(日)薪ストーブのある家見学会 伊那でやります。
https://amex-ina.com/tours/tour2023-04-23info/

さて本題です。

「ほくほく」には
太陽光発電2.7kW、蓄電池10kWh、
薪ストーブ、薪ボイラー、太陽熱温水器が設置されています。

一般的にゼロエネルギーハウスと言うと、
屋根全面に太陽光発電が設置されていて、
昼間に発電した電気は売り、

夜使う分は買い、
売り買いで相殺してゼロエネルギーハウスと言います。

「ほくほく」は太陽光発電の電気は売らないし、
商用電力も買っていません。
売電できるのに売電しないのはオーナーの想いがあるからとのこと。

太陽光発電2.7kWはかなり少な目。
これで電気買わずに済むのかと半信半疑でしたが、
本当に電気ガスを買わずに快適に暮らせる家でした。
「ほくほく」の資料を見せてもらいまとめてみたのがこれです。

 断熱と窓を強化しUA値0.31
 気密の指標C値は1.1(既存住宅のガラス+木製内窓を使っての数値としては驚異的)
 熱交換換気、吸気弁連動型のレンジフードで外気の影響を減らしている
 暖房は25坪弱のコンパクトで開放的な間取りなので薪ストーブ1台で十分
 夏場の西日対策に西面は遮熱型の木製トリプルガラスを採用
 給湯は節約しながら太陽熱温水器と薪ボイラーで賄うのでいわゆる給湯器がない
 北杜市の冬季日射量は、多いと言われる伊那よりもさらに多い

一般的に家庭で使われているエネルギーの
約1/3が給湯、
暖房が1/4、冷房が数パーセント。

残りの1/3強が家電、調理、照明などが占めています。

このうち、給湯暖房が太陽熱と薪で賄えているので、
電気の出番が家電、調理、照明のみで済みます。

その結果屋根を太陽光発電だらけにする必要がないのです。

また性能だけじゃなくて、
間取りと地域特性も影響していることが分かりました。
冬の晴天率が高い地域は脱炭素の時代には人が集まるのではないかと思いました。

電気やガス管をつないでいないことを
オフグリッドと言います。

オフグリッドになっていると、
エネルギー価格の上昇の影響はありません。

光熱費ゼロ円なので、
エネルギー価格が10倍になってもゼロ円のままです。
そんなことから「ほくほく」に
オフグリッドにリノベしたいと相談に来る方は多いようです。

ただ、ベースとなる住まいの
断熱気密が良くない場合がほとんどなので、

設備でなんとかしようとするのではなく、
出来るだけ建物の性能を上げることを
「ほくほく」のメンバーはアドバイスしているそうです。

リノベ前の劣悪な家を、
新築でもなかなかやらないような性能に引き上げるは
とても忍耐のいる仕事だったと想像します。

建築業者さんもとても立派だと思いました。
また、費用も新築並みにかかっているはずですが、

それでもこのオーナーがリノベにこだわったのは、
全国に850万戸あると言われる空き家を、
ただただ解体するのではなく、

手を入れれば光熱費ゼロ円でも
快適にできることを証明したかとのこと。
いずれアメックスでもオフグリッドに
チャレンジしようという勇気をもらいました。

薪ストーブの火は完全に消えていたが、室内は20度以上

 

(画像)左から、チリウヒーター川合さん、せがれ(聖雅)

 

リノベで光熱費ゼロもできるという話だったので、
これから住まいを新築にするかリノベか考えている方は
リノベにしようと思われたのではないでしょうか。

しかし、資材価格の変動で、メリットデメリットも変化しています。

そんな方にちょうど良いお知らせです。

4月30日(日)に伊那で一般社団法人はなきりんという団体主催の
“「リフォームと建替」 決断する4つの確認”という勉強会があります。

私の知人が講師をするのですが、きっと参考になります。ぜひ参加してみて下さい。
https://hanakirin.or.jp/event-t/20230430614

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